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タイ デモ拡大で緊張さらに高まる
タイで、インラック政権がタクシン元首相の帰国に道を開く法案を通そうとしたことから始まった反政府デモが拡大しており、首都バンコクではデモ隊の一部が政府の建物を占拠し、緊張がさらに高まっています。
タイの野党などが呼びかけた反政府デモは、25日、首都バンコクに少なくとも2万人が集まり、政府機関や軍の本部、それにテレビ局など10か所以上に押しかけました。
デモ隊は財務省や外務省の建物を占拠したり、周辺に座り込んだりしており、「インラック首相はタクシン元首相の操り人形だ」などと叫んで、インラック政権の退陣を求めています。
11月26日 4時
タイ・タクシン元首相ら日本訪問 現政権を批判
タイのテレビ報道によると、タイで実刑判決を受け国外逃亡中のタクシン元タイ首相と妹のインラク前首相が来日し、3月29日、東京都内で開かれた石井一元自治相の新著の出版記念パーティーに出席した。
タクシン元首相は会場で、「何もしゃべらない」とタイ語で話したが、日本のメディアに対し、「我々は(タイが)出来るだけ早く民主主義に戻ることを望む」「タイには言論の自由と人権の保証が必要だ」などと述べた。民政復帰のための議会下院総選挙の戦略について尋ねられると、「私は(タクシン派のプアタイ)党と関わっていない」「プアタイ党は再度、大勝利を収めるだろう」などと応じた。
インラク前首相は、ロンドンに住んでいるのかと聞かれ、「いろいろな国を旅している」と答えた。元首相と前首相は日本に3日間滞在した後、中国に向かうもよう。
タクシン元首相は国外滞在中の2008年に、首相在任中に当時の妻が国有地を競売で購入したことで禁錮2年の実刑判決を受け、以来、タイに帰国していない。タクシン元首相と敵対するタイ軍事政権は元首相を国際手配しているが、国際社会では、元首相への実刑判決はタイの政治対立によるという見方が強く、元首相は英国、中国、シンガポールなどを自由に行き来している。
インラク前首相はインラク政権(2011―2014年)が導入した事実上のコメ買い取り制度「コメ担保融資制度」をめぐる汚職と巨額の損失を放置したとして職務怠慢などに問われ、タイ最高裁判所が昨年9月、被告不在のまま、禁錮5年の実刑判決を下した。タイ軍政は判決後、前首相のパスポートを破棄し、国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、国際手配した。
前首相は判決前の2017年8月に国外に脱出し、以来、主に英国に滞在。今年2月にはタクシン元首相とともに中国、日本などを訪れた。英国をはじめ各国政府は、インラク前首相についても、逮捕、身柄引き渡しなどに応じる様子がない。
http://www.newsclip.be/article/2018/03/30/35973.html