日露戦争や皇室行事などを記録した、明治から戦前の映像を閲覧できるWEBサイトを、国立映画アーカイブなどが開設しました。国立映画アーカイブと国立情報学研究所が31日から公開を始めたWEBサイトは、「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」で、1904年から1937年にかけて制作された記録映画やニュース映画など87本の作品が閲覧できます。このうち、1904年ごろ作られた「旅順の降伏」という13分の作品は、日本軍に従軍していたイギリスのカメラマンが撮影したもので、日露戦争の激戦地、旅順に向けて横浜から出征する様子が映されています。また、1924年につくられた「東宮同妃兩殿下神宮竝山陵御參拜」という40分の作品は、当時皇太子だった昭和天皇の伊勢神宮参拝などを記録したもので、各地での熱烈な歓迎の様子がうかがえます。国立映画アーカイブは、こうした「文化・記録映画」などと呼ばれる映像を日本の作品だけで5万本近く所蔵していて、今後、戦後のものも含めてこのWEBサイトで閲覧できる作品の数を増やしていくということです。国立映画アーカイブの岡島尚志館長は「100年前の日本人がどんな格好や表情をして、どんな仕事をしていたかが事細かに記録されている。多くの方に利用してもらい、映画の歴史的、文化的価値を発見してもらいたい」と話していました。国立映画アーカイブなど「フィルムは記録する」※NHKサイトを離れます