「我々は世界を支配できると思った」米・統一教会の元幹部が語った"選挙協力"と"高額報酬"の実態アメリカ統一教会の元幹部が報道特集の取材に応じ、教団が政界に近づいた理由、そして政治家に多額の報酬を出していた実態などを証言した。 【写真を見る】「我々は世界を支配できると思った」米・統一教会の元幹部が語った"選挙協力"と"高額報酬"の実態【報道特集】■『私は文(鮮明)氏の犬だ』日本での献金はアメリカでの信者獲得にも使われたという。 1960年代から70年代にかけてアメリカ統一教会の政治部門の幹部だったアレン・ウッド氏。報道特集の取材に応じ、教団の実態を証言した。 アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏 「文鮮明氏らは権力者たちを支配しようとしていました。信者に“組織が世界を牛耳っている”と信じ込ませるためです。そのために権力者たちのビデオを作成し、若者に見せるのです」 ウッド氏自身、脱会するまではこうした講演を通して洗脳されていったという。 1970年に日本武道館でおこなわれた統一教会と関連する政治団体「国際勝共連合」のイベント。ここでウッド氏は司会を務めた。日本からは右翼の大物・笹川良一氏も出席。ウッド氏は笹川氏の発言が忘れられないと話す。 アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏 「彼(笹川)は胸をたたきながら『私は文(鮮明)氏の犬だ』と言いました。驚くべき発言でした。日本で最強の人物が自分を文氏の下に位置づけたのです。あの時、『我々は世界を支配できる』と思いました」■岸元総理がレーガン大統領に送った親書には・・・さらに、文鮮明氏と深い関係にあったのが、安倍晋三氏の祖父・岸信介元総理だという。1982年、韓国で行われた合同結婚式には岸元総理が祝電を送っていた。 岸元総理祝電代読 「天を中心にとした理想と信念のもとに指導し、教育しておられる。私が文鮮明先生を心より尊敬する所以であります」 これはその2年後の1984年、岸元総理がレーガン大統領に送った親書だ。 文書(岸信介) 「本日、大統領にお願いをしたいと思います。文(鮮明)尊師は現在、不当に収監されています。あなたのご協力のもと、何としてでも、一刻も早く、彼が不当な収監から解放されるよう、お願いいたします」 実は、この親書が出されたとき、文氏はアメリカで脱税の罪で収監されていた。岸元総理がレーガン大統領に文氏の釈放を依頼する内容だったのだ。 文書(岸信介) 「文尊師は、自由の思想を掲げ、共産主義の誤りを正すことに人生をかけている、誠実な男だと私は理解しております。彼の存在は、現在も将来も自由と民主主義の維持にとって、貴重で不可欠です」