テレマン:無伴奏フルートのための12の幻想曲 TWV40:2~13

テレマン:無伴奏フルートのための12の幻想曲 TWV40:2~13

Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=uE9SjAqPGsc )。テレマンは様々なジャンルにおいて数多くの作品を作曲しましたが、バロック音楽時代にはそれほど注目されなかった「無伴奏」のジャンルにおいても複数の作品を遺しています。その中でおそらく最も評価が高いのが「無伴奏フルートのための12の幻想曲」TWV40:2-13です。同時代のバッハが手掛けた無伴奏作品が「組曲」「パルティータ」の様式を厳格に守っているのに対し、テレマンの作品は「幻想曲(Fantasia)」の題名が示しているように、むしろ従来の様式にとらわれない自由さが特徴となっています。本作の場合、全12曲の中にはフーガ(第2、6、8~11番)、フランス風序曲(第7番)、パッサカリア(第5番)と、「無伴奏フルート」という楽器編成では演奏不可能と思われる作品様式がちりばめられています。これについては、テレマンが複数の音が必要な音楽様式を「無伴奏フルート」という1音でどこまで再現できるか、本作で実験してみせたという見方があります。にもかかわらず、これらの曲はアマチュアの演奏家でも演奏可能なように、高度な技巧を使用していません。そのために本作を「バッハの無伴奏作品より質的に劣る」と考える向きもあるようですが、自分はむしろ、テレマンの優れた作曲能力が結実した無伴奏作品の傑作と考えます。ジャン=ピエール・ランパル(フルート)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm40357325