注:冒頭作ったの2月です。お引越ししてたら遅れてしまいました。レムちゃんのお葬式から一週間が経った。お葬式は親族と近しい部隊員のみでこじんまりとしたものだった。まだ心の傷は癒えていない。そういや・・皆帰った後でも隊長だけは墓石の前に立ち尽くしていたな。きっと自分の判断を悔やんでいたんだろう。基地内というと、もっぱらアーセナルバードとMQ101の話で持ちきりだ。「無数の無人機に有人機では分が悪い」、「親鳥がいては大陸の大半は占拠されたも同然」だとかそんな他人事の会話ばかりだ。一方で、事の重大さに気づいている奴らもいた。そう、整備部の奴らだ。奴ら酷く親鳥の基地襲撃を恐れてやがる。本来あれはエレベーター占拠の要であって、わざわざ出向いてくるとは思えない。しかし整備部は常に警戒していた・・作業を抜け出してはレーダー班を訪ねている。何故そんなに怯える必要があるのか。俺は気になってガレージに向かった。「おぉ、お前か。丁度いい、上官から親鳥撃墜の作戦でも聞いてねぇか?」整備員は顔を見るなり早速親鳥の話だ。蛇に睨まれた蛙のような顔してやがる。「その話はまだないが、何故そこまで怯える、オーシアだって航空基地を襲撃する程余裕はないはずだぞ。」俺は探りを入れてみる。すると整備員は形相を変えて叱咤してきた。「お前の目は節穴かぁ!お前自身が見たはずだぞ、あの・・・強力な電磁波シールドを・・」それがどうしたって言うんだ。確かにミサイルや機体がイカれるのは厄介だg・・。俺はその瞬間ティンときた。電子機器を破壊する、つまり基地上空を通れば軍事備品のみならず、電化製品すら全滅するだろう。そうか、整備部が恐れていたのはこれか!「今分かったよ、DVDがあっても・・ネットや電波があっても・・再生する媒体が破壊されたら意味がない!」整備員はニヤリと笑っている。二日後、大統領救出作戦が決行された。俺は憤りを感じながら、全てのコンセントを抜く。次会戦するとき、それが聖戦となるだろう。闇を、光で照らそう。 ー空は広し翔べよゆっくり 短編第四幕 完ー何かありましたらこちらへ https://twitter.com/bucha_co_Ltd 双六環兵さんカバー曲はこちらへ https://www.nicovideo.jp/watch/sm345336603 機目はこちら : https://www.nicovideo.jp/watch/sm346361815 機目はこちら : sm34823764 ゆっくりマイリスはこちら : https://www.nicovideo.jp/my/mylist/#/64395841