Youtubeからの転載です( https://www.youtube.com/watch?v=hdVOeRlJncs&t=1018s )。オーストリアの外交官ゴットフリート・ヴァン・スヴィーテン男爵(1733 - 1803)は音楽愛好家として知られ、1780年代には私設の音楽愛好会を結成(後の1812年に設立されるウィーン楽友協会の前身)、しばしば演奏会を開催しました。男爵はこの愛好会にモーツァルトを招き、二人は親交を深めることとなります。この愛好会ではヘンデルの作品がよく取り上げられましたが、私的な集まりだったため、オリジナルの編成でオラトリオを演奏することはできず、合唱曲の歌詞も英語からドイツ語に翻訳する必要がありました。スヴィーテン男爵はモーツァルトにヘンデルのオラトリオの編曲を依頼し、モーツァルトは4曲を編曲しました。1789年に編曲された「メサイア」は、歌詞のドイツ語訳の他にオリジナルにない楽器フルート、クラリネット、トロンボーンを加える一方、演奏会に使えないオルガンを省き、一部の曲は縮小・削除しており、全体的にバロック音楽でありながらモーツァルト独自の曲想が垣間見えます。リン・ドーソン(ソプラノ)ベルナルダ・フィンク(ソプラノ)ハンス=ペーター・グラーフ(テノール)クリス・デ・モール(バス)スティーヴン・ヴァーコー(バス)ナムール室内合唱団ジャン・クロード・マルゴワール指揮ラ・グランド・エキュリ・エ・ラ・シャンブル・デュ・ロワ