動画は1971にリューベックで行われた国境警備隊の観閲式のものです。連邦軍は、国防軍から軍事理論、キリスト教といった価値体系を受け継ぎました。反面、軍服や行進はアメリカ式に改めました。一方で、国家人民軍は、ソ連式の軍事理論を継受し、共産主義思想を採用しました。戦前からの軍事理論は戦略面からはほぼ破棄され、キリスト教は軍内部から排除されました。反面、戦前の軍服を維持し、ガチョウ足行進を行います。 つまり、連邦軍は形式を、国家人民軍は内容を受け継いでいないのです。しかし、国境警備隊は、国防軍の価値体系と様式両方を継受しました。まさに国境警備隊はドイツの伝統を忠実に受け継ぐ、国防軍直系の組織であるといえるでしょう。