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江文也:田園詩曲Op.5-2
昭和十三年から十五年にかけ、JOAKは日本の旋律を用いた管弦楽曲「國民詩曲」の作曲を様々な作曲家に委嘱しました。江もその一人で、まぎれもない日本であった台湾の旋律(→sm19246454)を用いた本作品を作曲しています。皇紀二千六百年奉祝音楽として「交響曲第1番」を、汪兆銘率いる南京国民政府のために「東亜民族大行進曲」を、その他日本の宣伝映画のために作曲した経歴は、戦後蔣介石政権に「漢奸」として逮捕される口実になりました。国民党が台湾に逃げても江は故郷に戻ることができず、文化大革命では「右派分子」として今まで作曲した楽譜を燃やされ、名誉回復がなされても寂しい晩年を過ごしました。陳秋盛指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
江文也:第二生蕃歌曲集より「牧歌」
江は昭和十年代に「生蕃歌曲集」と名のつく作品を2つ作曲しました。台湾を歌手として巡行していた際、台湾土着の音楽を数多く採譜していたのがきっかけです。「生蕃」とは台湾の原住民族で、漢化しなかった部族を総称した日本側の名称です(漢化した部族は「化蕃」と呼ばれました)。第一生蕃歌曲集は歌詞をオノマトペ的に作り替えたのに対し、第二は生蕃のイメージに従った自由な日本語詞を付しています。江は「牧歌」のモティーフから国民詩曲を作曲しています。作曲者による独唱、ビクター室内管弦楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
江文也:故都素描Op.15
「ピアノのための16のバガテルOp.8」から選んで管弦楽に編曲し、新しく作品番号をつけた作品です。チャルメラ―劇場の空気ー廃墟にて―牧童と垂柳―北京正陽門の5つの部分から成り立っています。ムソルグスキーの「展覧会の絵」を念頭に作曲されたらしく、北京正陽門では繰り返しの回数が演奏者の任意に任されています。陳秋盛指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
江文也:台湾舞曲Op.1
台湾生まれのクラシック音楽作曲家、江文也(1910年~1983年)の出世作です。習作として「南の島に拠る交響的スケッチ」などもありますが、本作品が作品番号第1番を与えられています。江は電気工学を学ぶ傍ら東京音楽学校夜間部で声楽を専攻し、山田耕筰に作曲を学びました。「台湾舞曲」は1936年のベルリン五輪芸術競技で師匠の山田の作品などと出品され、参加賞のメダルを授与されました(3位入賞などとあるのは誤り)。この作品はストコフスキも録音しているということです。陳秋盛指揮NHK交響楽団による演奏。 今まであげた動画→mylist/34165070
大日本帝國軍歌 肉弾三勇士の歌
つべより 爆弾三勇士とは別物 この軍歌は国防挺身隊に使われたらしいです 投下物一覧→mylist/24505290
江文也『祭典ソナタ』(1937)
江文也(1910-1983)
祭典ソナタ(1937)
フルート:マヌエラ・ヴィースラー ピアノ:小川典子
【アジアの】江文也作曲『古都素描』(後編)【クラシック】
「バガテル」は、終曲が「北京正陽門」と門の音楽になっているなどムソルグスキーの「展覧会の絵」の影響が見られるが、この作品も「バガテル」の第11曲「午後の胡弓」が“廃墟の主題”として“プロムナード”の如く、冒頭と「街頭の情景」(バガテル第4曲「ちゃるめら」)、「劇場の雰囲気」(バガテル第12曲)、「牧童と柳」(バガテル第14曲)の間でそれぞれ繰り返し登場し、「古都の城門」(バガテル終曲「北京正陽門」)が、やはり「キエフの大門」よろしく終曲に置かれている。なお原曲の《16のバガテル》はチェレプニンとともに言った中国旅行の体験から、自分の中の中国人としての血の意識に目覚めて書いた作品である。
【アジアの】江文也作曲『古都素描』(前編)【クラシック】
台湾生まれの作曲家・江文也(1910-1983)は1936年にピアノ曲「16のバガテル」を書いたが、これはそのうち5篇を選んで編作し、多種の打楽器を含む三管編成の管弦楽曲とした作品。1939年尾高尚忠指揮日本交響楽団(現N響)で初演された。 陳秋盛指揮NHK交響楽団→後編(nm13184035) 気に入ったらCDを買って聞いてください。